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別居婚のメリット・デメリット、子どもへの影響とは?税金・手続きも解説!【3,000人アンケート調査】
婚姻届けを提出して法律上は夫婦、しかし住むところは別。
そんな「別居婚」に興味がある人、実際に別居婚を選ぶ人が増えています。なぜ別居婚に魅力を感じるのでしょうか?
この記事では…
- 別居婚のメリット・デメリットは?
- 別居婚で子どもにどんな影響がある?
- 別居婚をするときの手続きは?
など、別居婚に関するさまざまな情報をまとめました。
また、今回e-venz編集部では30代~50代の既婚男女3,000人と、10代・20代の未婚男女3,000人にそれぞれアンケート調査を実施。別居婚に関するイメージを聞くとともに、実際に別居婚を経験した人がどれくらいいるのかを調べました。
この記事の監修者
ノマドマーケティング株式会社 代表取締役。
2009年 イベントプラットフォーム事業としてe-venzを開設。
2014年 時間や場所にとらわれないノマドワーカーの先駆者として、ノマドマーケティング株式会社を設立。
目次
別居婚とは
「別居婚」とは、入籍をして法的に夫婦として認められているものの、住んでいるところが別の夫婦を指します。
別居と聞くと「夫婦仲が悪い」というイメージを持つかもしれません。しかし、別居婚は夫婦円満で、お互いが納得した上で別の場所に住んでいるのが大きな特徴です。
つまり、夫婦仲に何ら問題はなく、あえて別々に暮らすことを選んでいるのが別居婚という形態です。
別居婚のメリット
別居婚にはさまざまなメリットがあります。
「夫婦は一緒に暮らすもの」と考える人が多数派です。しかし、あえて別居婚という形を取る人がいるのは、それなりのメリットが得られるからです。
①自由でいられる
まず、別居婚をするとお互いに自由な時間を持つことができます。
一緒に暮らしていると「何時に帰る?」「洗濯やっといてくれる?」など、相手に合わせた生活リズムに。家事を分担しても自分のペースで行うことが難しくなるでしょう。
一方、別居婚ならすべて自分のペースで行動できます。帰る時間、家事をする時間、休日の朝起きる時間など、自分で決めて行動できるのは大きなメリットです。急な飲み会や予定が入っても、慌てて帰宅時間を連絡する必要はありません。
「別居婚をしていました。
平日は気兼ねなく働いて、休日はゆっくり休めて私はとても楽しい日々を過ごしていましたよ!
友達の家も近かったので、夜遅くまで飲んで帰ることもしばしばでした。
同居したらこれから何十年も家族として一緒に暮らすので、最後の独身生活楽しもうという気持ちで過ごしたらいかがでしょうか。」引用元:Yahoo!知恵袋
②新鮮な気持ちでいられる
別居していると顔を合わせる機会が少なくなり、久しぶりに会ったときに新鮮な気持ちを感じられます。
家でダラダラしている姿を見られる機会も減り、付き合っているときのようなときめきをキープしやすいでしょう。相手に多少イラっとすることがあっても物理的な距離が取れるため、喧嘩になりにくいのも大きなメリットです。
③趣味や仕事に打ち込める
別居婚をしていると、お互いに好きなことができます。趣味、仕事などそれぞれ好きなことに打ち込めるので、ストレス解消にもつながるでしょう。
一緒に暮らしていると、残業が終わって遅い時間に帰宅するのも気を遣います。しかし、別居婚なら帰宅時に物音を立てても大丈夫。自分のペースで過ごせるので、相手に気遣う必要もありません。
また、夫婦それぞれの家がある別居婚は、お互いに趣味のものをコレクションしたり、インテリアが自由だったりするなどのメリットもあります。
④風邪や感染症が移りにくい
一緒に暮らしていないと、どちらかが風邪やインフルエンザなどの感染症にかかったとき、移りにくいというメリットがあります。
家の中で移らないよう隔離する必要がなく、気兼ねなく生活できます。特に、子どもがいる家庭では完全に隔離するのは難しいもの。お互いに移らない・移さないように気を遣う必要がありません。
別居婚のデメリット
次に、別居婚をするデメリットを見てみましょう。
メリットがある一方、通常の結婚形態とは異なるためデメリットもあるのが別居婚です。メリットと比較し、それでも別居婚が魅力的に見えるかどうかをよく考えましょう。
①生活費がかかる
別居婚は生活費が2倍になります。
夫婦それぞれが別の家に住むと、家賃や光熱費などは倍かかります。お互いに仕事をして収入があれば良いかもしれませんが、妻側が妊娠して働けなくなったり、病気やケガなどで収入減になったりした場合には、別居婚を続けるのが難しくなるケースもあるでしょう。
ただ、夫婦どちらかが自分の実家に住んだり、どちらもが実家に住んだりするという人も少なくありません。その場合は通常の別居婚よりも生活費をぐんと抑えられるでしょう。
②子どもとの時間が減る
別居により物理的な距離が離れると、子どもとの時間が取りづらくなります。家に帰ってもパートナーや子どもはおらず、会うたびに人見知りで泣かれてしまうこともあるでしょう。
もちろん、別居婚でもしっかりと親子関係は築いていけます。しかし、ふとしたときの成長が見られなかったり、同居している親子よりも過ごす時間は減ったりするというデメリットがあります。
「友人が別居婚継続中です。
それぞれが実家暮らしで子どもは友人と実母がみている感じです。パートナーとは毎週末一緒に過ごしています。
今の大きなところ問題なく過ごせているようですが、子育てに関してパートナーはどんなに週末頑張ってもお客さん感は否めません。」引用元:Yahoo!知恵袋
③浮気・不倫のリスクがある
離れていると、寂しくなって浮気・不倫に走ってしまう可能性はゼロではありません。
帰宅時間を気にせず飲み会に行ける一方、つい深酒をしてしまってそのままフラフラ異性と関係を持ってしまうということも考えられます。一緒に暮らしていない、つまりパートナーからの監視がないと捉えてしまう人もいるでしょう。
お互いに信頼し合い、「自分たちは大丈夫」と思える人でなければ相手を疑ってしまうかもしれません。
「自分は旦那とは仕事の関係上別居婚で、
時間距離で6、7時間くらい離れたところにいます。
月に3日程度会っています。旦那は愛しているのですが、
普段は寂しいのが現状です。
寂しさからか、Aさんには旦那が好きとは別の好意の感情が生まれているなと感じます。」引用元:Yahoo!知恵袋
④万が一のとき相手を頼れない
離れて暮らしていると、万が一感染症にかかったりケガをして思うように体が動かせなくなったりしたとき、すぐ相手に頼れないというデメリットがあります。
近くに住んでいる場合は良いかもしれませんが、遠距離での別居婚だと相手を頼れず心細くなってしまいます。
実家の近くに住むなど、万が一のときに頼れる人がいる場所で別居するのがおすすめです。
別居婚がうまくいく方法
別居婚をしてもうまくいかない、すぐに離婚するというイメージを抱いている人も少なくありません。
しかし、それは同居・別居を問わずどの夫婦にも言えること。ここでは、別居婚を成功させるために心がけたい3つの方法を解説します。
報連相を欠かさない
パートナーとの連絡、「報告・連絡・相談」を欠かさないことです。
逐一「おはよう」「今から仕事」「今帰ったよ」などの連絡を取る必要はありませんが、別居婚の場合は連絡を取り合うことでお互いの安否確認もできます。お互いが負担に感じないペースで連絡を取り合い、その日あったことや今後のことなど、どんなことでも連絡を取り合いましょう。
特に子どもに関することは、小さなことやささいなことでも伝えておくと良いでしょう。後になって「知らなかった」とトラブルになったり、パートナーと久しぶりに会ったとき、相手が話題についていけなかったりするからです。
ルールを決める
別居婚をするからといって、お互いに完全に自由というわけではありません。ある程度ルールを設けておかないと、子どもができたときや転職のときなど、変化に対応しづらくなります。
- 別居婚の生活費分担割合
- 別居婚をする期間
- 会う頻度や連絡ペース
ただ、ルールを設けすぎるとせっかくの別居婚が窮屈に感じてしまいます。細かすぎず、それぞれがどうしても譲れない部分だけをルール化し、お互いが納得できるようにしましょう。
ルールができたら、書面に残しておくのがおすすめ。後でトラブルになったとき、「婚姻関係が破綻していた」と判断されかねないからです。
また、別居婚をしているときの生活費の分担割合については、実際に別居婚を経験した人に向けたアンケート調査の結果でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
お互いを信頼する
別居婚をする上で何より大事なのが、お互いを信じることです。
これは別居・同居を問わず、夫婦関係を築いていくにあたってとても大切なこと。離れているからこそ、相手を信じなければ夫婦関係を続けていくのは難しいでしょう。
パートナーから連絡がこないとき「浮気していないかな」ではなく、「何かあったのかな」「大丈夫かな」と思える関係を築きましょう。
別居婚が向いていない人
賛否両論ある別居婚ですが、どうしても「向いていない人」もいます。
別居婚に興味がある、自分も別居婚が良いと思っても、いざ離れて暮らすと思っていた通りにはならずストレスが溜まる……そんなこともあるでしょう。
ここでは、別居婚が向いていないと思われる人の3つの特徴を解説します。
世間体が気になる人
1つ目は、世間体が気になる人です。
まだまだ別居婚に対する理解が広まっているとは言えない中、いざ別居婚に踏み切ると親戚や友人などから反対される可能性があります。
「夫婦は一緒に暮らすべき」
「結婚している意味がないのでは?」
など、ネガティブな言葉を投げかけられることもあるでしょう。そんなとき、周りの声を気にして「やっぱりやめようかな」と思ったり、なぜ別居婚をしたかったのかという目的がわからなくなったりする人は、別居婚に向いていないかもしれません。
相手を疑う・束縛する人
2つ目は、パートナーを疑ったり束縛しがちだったりする人です。
離れている時間が長い別居婚。相手の動向が少しでもわからなくなると不安になる人は、別居婚に向いていません。自分が送ったLINEやメールに返信がなくても、「待ってみよう」「何かあったのかな」と相手を気遣ったり心配したりできる人でなければ、別居婚をしてもストレスが溜まるでしょう。
相手を信じられる気持ちが持てない人は、別居婚はおすすめできません。
家事能力がない人
3つ目は、掃除や料理など生活に必要な家事能力がない人です。
別居婚はパートナーと離れて暮らすため、自分のことはそれぞれ自分でやらなければいけません。料理はデリバリーやお惣菜を買ってくるなどで対応できても、掃除や洗濯といった家事は自分でやる必要があります。
他にも、洗剤や牛乳など日々使うものを買ってきたり、詰め替えたりするなどのこまごまとした家事もしなければなりません。
また、別居婚はお互いに家を構えるため、家賃・光熱費などの生活費が単純に2倍になります。共働きでそれぞれが生活費を負担する家庭もあれば、どちらかがすべてまかなうという家庭もあります。家事能力はもちろん、経済的自立をしている人のほうが別居婚に向いていると言えるでしょう。
別居婚の手続きあれこれ
別居婚は同居する通常の結婚と違い、特別な手続きなどが必要になるのでしょうか。
入籍するときに気になる「婚姻届」の提出先をはじめ、保険や扶養などについても解説します。
婚姻届
婚姻届は、全国どこの自治体(市区町村役場)に提出しても受理されます。
ただし、自分たちが現在住んでいる場所もしくは本籍地がある場所以外で提出するときには、戸籍謄本を用意しなければなりません。
【婚姻届の書き方】
② 世帯主…婚姻届を提出するとき、別々に一人暮らしをしている場合は夫・妻それぞれが世帯主になります。実家にいる場合は父や母などが世帯主になるのが一般的です。
③ 同居を始めたとき…空欄で提出してかまいません。
住民票
婚姻届を提出した後、引っ越す場合は住民票を異動させましょう。
すでにそれぞれが一人暮らしをしていて、婚姻届提出後もその住所でそれぞれ暮らす場合、特に手続きは必要ありません。
婚姻届を提出しても、自動的に住民票が異動することはないため、引っ越しする場合は手続きをしておきましょう。
保険・扶養
加入している保険が社会保険か、国民健康保険かで手続き・保険料が変わります。
【夫婦どちらかが社会保険に加入】
【夫婦どちらも社会保険に加入】
【夫婦どちらも国民健康保険に加入】
上記のように、夫婦のどちらかが会社で社会保険に加入しており、所定の条件を満たした場合は別居婚でも扶養に入ることができます。
もちろん、離れて暮らしている子どもも扶養に入れられます。入籍した、子どもが産まれたなどその事柄が起こってから5日以内に書類を提出しなければいけません。
被保険者(社会保険に加入している人)が、勤務先で「被扶養者(異動)届」を提出して手続きします。
また、自営業などで社会保険ではなく国民健康保険に加入している場合、「扶養」という考え方はありません。世帯単位で加入する仕組みのため、別居婚の場合は夫婦それぞれが加入し、各自で保険料を支払うことになります。
参照:厚生労働省「国民健康保険の保険料・保険税について」
別居婚に関するアンケート調査結果【10代・20代】
e-venz編集部では今回、別居婚に関するアンケートを実施しました。
まだ結婚していない10代・20代の若者たちは、別居婚に対してどのようなイメージを抱いているのでしょうか。
- 別居婚ってどんなイメージがある?
- 自分は実際に別居婚してみたい?
- 別居婚を反対されたらどうする?
など、別居婚に関するさまざまな質問をぶつけました。
調査対象:全国の15歳~29歳以下の未婚男女3,000人
調査方法:インターネット
有効回答数:3,000(男性:951人・女性:2,049人)
・10代…745人
・20代…2,255人
①別居婚のイメージは?
まず、10代・20代の若者が「別居婚」にどのようなイメージを持っているのかを聞きました。
男女ともに「自由そう」という回答が最多でした。「一人の時間を大切にできそう」「仕事に打ち込めそう」など、自分の時間を持てる・自由がきくという内容の回答が多く寄せられました。
ネガティブな意見としては「浮気・不倫につながりそう」「結婚する意味がない」「同居しないのはおかしい」などがあります。しかし、ポジティブな意見がいずれも上回った結果となりました。
1位は男女ともに「自由そう」だったものの、2位は男性が「同居しないのはおかしい」、女性は「一人の時間を大切にできそう」と続きます。さらに、男性は4位に「浮気・不倫につながりそう」という意見がランクインしており、別居婚に対する女性との考え方に差があることがわかりました。
②別居婚してみたい?その理由は?
別居婚に対するイメージは悪いものではなく、むしろポジティブにとらえている人が多いという結果になりました。そこで、実際に「別居婚をしてみたいか」を聞きました。
男女ともに「どちらでもいい、相手に合わせる」が最多となりました。
2位は男女ともに「いいえ(絶対同居がいい)」、3位は「いいえ(できるだけ同居がいい)」と続きます。別居婚に対するイメージは決して悪くなかったものの、いざ別居婚をしたいかと問われたら「そうではない」という人が大半でした。
「別居婚をしたい」と回答した人に、なぜ別居婚をしたいと思うのかを聞きました。
別居婚に前向きな理由として、自分のやりたいこと・ストレスを溜めたくないという思いがあるようです。
好きな相手と一緒にいたい、結婚したいという思いはあっても、自分という「個」を大切にしたい人が多く見られました。
また、「別居婚をしたくない」と回答した人たちに、なぜ別居婚をしたくないと思うのか理由を聞きました。
一番は「一緒にいたいから」。好きで結婚する相手とは、一緒に暮らして毎日顔を合わせたいという回答が多く寄せられました。
また、「夫婦は一緒に住むべきだと思うから」という意見も。結婚=同居という考え方が広く定着していることがわかります。
③別居婚を受け入れる条件は?
別居婚に前向きでない人たちに対し、もしパートナーから別居婚を提案されたらどう対応するかも聞きました。
男女ともに「応じず、結婚をやめる」が最多回答でした。反対に、「すぐ応じる」と回答した人はわずか。同居したいと考えている人にとって、どんなに愛しているパートナーからの提案でも、別居婚は受け入れられないことがわかりました。
また、「その他」の意見では「話し合う」「相談する」の回答が多く寄せられています。中には「理由次第で考える」という人も見られました。
パートナーが別居婚をしたい理由や話し合いの結果、どのような条件なら別居婚を受け入れても良いと思えるかも聞きました。
「別居の期限を決める」が最多回答に。パートナーから別居婚を提案されても無条件で受け入れると回答したのは、わずか90人。
「その他」の意見では、どのような条件があっても受け入れないという内容が多く寄せられました。
10代・20代の男女は、別居婚に対するイメージは悪くないものの、いざ自分が別居婚をするかと問われれば反対派が多いという結果になりました。
別居婚に関するアンケート調査結果【30代~】
続いて、30代~50代の既婚男女3,000人に向けたアンケート調査の結果です。
別居婚をしたことがある人はどれくらいいるのか、実際に別居婚をして良かったこと・不満だったことなどを詳しく聞きました。
調査対象:全国の30歳~59歳以下の既婚男女3,000人
調査方法:インターネット
有効回答数:3,000(男性:1,644人・女性:1,356人)
・30代…572人
・40代…1,049人
・50代…1,379人
①別居婚の経験は?
まず、別居婚をしたことがあるかどうかを聞きました。男女別の回答は以下の通りです。
別居婚の経験がある人は、既婚男女3,000人中295人。男性は190人、女性105人、約1割が別居婚したことがあると言えます。
②別居婚してみたい?その理由は?
別居婚をしたことがないと回答した人に対し、「別居婚をしてみたいと思うか」を聞きました。
全体の約2割が別居婚をしてみたいと回答。そのうち、「はい(別居婚したい)」と回答した割合が大きかったのは、女性でした。別居婚に前向きな女性は男性の約2倍もいることがわかりました。
次に、なぜ別居婚をしたい・したくないと思うのか、それぞれの理由も調査。すでに結婚生活を送っている既婚者だからこそ別居婚についてどう感じるのか、詳しく聞きました。
まずは「別居婚をしたくない」と回答した人に、なぜ別居婚をしたくないと思うのか、その理由を探ります。
「一緒に生活したいから」「別居だと結婚する意味が感じられない」の2項目が特に多い回答となりました。
10代・20代の未婚男女に別居婚をしたくない理由を聞いた設問でも同じく「一緒にいたいから」「夫婦は一緒に住むべきだと思うから」という回答が最多でした。
「その他」に寄せられた意見では、子どもや費用に関する内容が多数。パートナーを愛している・寂しい・一緒にいたいなどの内容も多く見られました。
次に、「別居婚をしてみたい」と回答した既婚男女に、なぜそう思ったのか、その理由を聞きました。
もっとも多かったのは「ほどよい距離感で過ごせそうだから」という回答。結婚生活を経験した上で、パートナーとほどよい距離感を保ちたいという意見はとてもリアルです。
別居婚をしたみたいと回答したのは男性より女性が多い結果となりましたが、この設問では「その他」の意見に女性からのさまざまな“愚痴”が寄せられています。
「旦那が鬱陶しい」「一緒に暮らすのは無理」「考え方が根本的に合わない」「イライラを解消したい」など。男性も同じく「一人でいたい」「喧嘩を減らしたい」など、パートナーと距離を置きたいという意見が多く見られました。
③別居婚を始めた理由は?
ここからは、実際に別居婚をしたことがあると回答した人に向けた調査です。
まずは、なぜ別居婚をスタートしたのかを聞きました。
もっとも多かったのは「仕事を優先したかったから」ですが、僅差で「お互いに自由でいたかったから」と続きました。
ただ、大半の人が自分たちで別居婚を選択したのではなく、単身赴任・転勤によって意図せず別居することになったようです。他には、「親の介護」「子どもの進学」などの理由も寄せられました。
また、実際に別居婚を始めたのはいつ頃なのかも調査。結婚後、どのタイミングで別居婚に至ったのかを聞きました。
転勤や単身赴任が決まったなど、仕事がきっかけで別居婚を始めた人が多数。他にも、意見が合わず喧嘩して別居婚に至ったという人や、新型コロナウイルスの時期に別居したという人もいました。
中には、定年後に別居婚を始めたという人も。別居婚をスタートするタイミングは人それぞれ。夫婦で話し合い、自分たちが始めたいと思ったタイミングがベストと言えるでしょう。
④別居婚の良くなかったこと・不満は?
別居婚を経験した既婚男女に、実際に別居婚をしてみて「イメージと違った」「良くなかった」と感じたことはあるか聞きました。
この設問は自由記述による回答です。その結果、もっとも多かったのは「特にない」という回答でした。別居婚に不満を感じている人は、意外にも少ないことがわかりました。
目立ったのは「費用」です。別居婚により夫婦が別々の家に住むと、当然ながら家賃、電気代、ガス代などの光熱費、生活費が2倍になります。同居に比べて費用がかかってしまうため、この点については不満を持つ人が多いようです。
また、連絡が取れなかったり、報連相がうまく行かなかったりしてストレスが溜まり、結果的に「喧嘩が多くなった」と感じる人も。物理的な距離を置いて自由度が高い一方、お互いの状況を把握しづらくなり、すれ違ってしまうようです。
ちなみに、別居婚を経験した既婚男女に「連絡を取るペース」を聞いてみました。
男性は「週2~3日程度」、女性は「ほぼ毎日」という回答が最多でした。物理的な距離は取りながらも、こまめに連絡を取り合っているようです。
⑤別居婚をして良かったことは?
最後に、別居婚をして良かったと思うことを聞きました。
こちらも自由記述回答です。やはり、「自由」「自分の時間が増えた」という回答がもっとも多い結果になりました。
気持ちに余裕ができることでパートナーに優しくできたり、自分の好きなことに時間を費やすことができたりするようです。「別居婚をして良かった」という意見は多数ありましたが、反対に「しなければ良かった」という意見は今回の調査では見られませんでした。
まとめ
別居婚に対するイメージはポジティブなものの、実際に別居婚をしてみたいかと問われると、そうではないという人が多くなりました。
距離を取って暮らすと家族としての絆が深まらないという意見がある一方、実際に別居婚をした人からは「家族の大切さを実感した」という意見も。
別居婚するなら籍を入れず恋人として、または事実婚として道を歩むことも考えられますが、法的に夫婦として認められれば、夫婦どちらかが入院したとき・亡くなったときなどに配偶者としてのつながりを持つことができます。
別居婚をするなら「入籍をしない事実婚でも良い」と思う人も少なくありませんが、別居婚にはこのようなメリットがあることも知っておきましょう。